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「私、ですか」
「他に誰がいるの。・・・貴女、楓[カエデ]のことを言ってるのよ」
「・・・・・・」
その人に名前を呼ばれて、私はぞくっとした。
何でこの人は私の名前を知ってるんだろう?
それって占い師だから?でも蛇とか何にも使ってないよ?
「あ、あの、何で私の名前・・・」
「優しい子。少し頼りないところもあるけど、大丈夫」
「は、」
「仕事は変えた方がいいわね。今の仕事は貴女に向いていないわ」
「ちょ、ちょっと待ってください。何でそんなこと・・・道具も使わずに分かるんですか?」
「・・・・・・」
「ちょ・・・黙んないでくださいよ!」
私は大蛇丸子に近付くと、彼女の目の前に立った。
その瞬間、掴まれる手首。
「貴女に向いてる仕事は、駅に置いてある求人雑誌に載っているわ。探しなさい」
「ああ、・・・って、は!?」
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