第一話

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いや、そんなこと急に言われても・・・っていうか、まだ今の仕事辞めてないし。 「ちょ、何なんですか!?つうか手首掴まないでくれますか・・・!」 「いいからよく聞きなさい、楓。貴女が願うよりも世界は醜いわ」 「は!?」 「だけど貴女が恐れるよりも清く、そして貴女が思うよりも世界は・・・貴女が思うように出来てる」 「・・・・・・」 ? 何を言ってるのか分からなくて、だけど何か考えなくちゃ駄目だってことだけは分かって、私は黙った。 大蛇丸子の手が離れて、私は自分の手首を擦る。 「どんな明日が来るのか・・・決められるのは自分だけなのよ、楓」 「・・・・・・」 「誰も時間なんて止められない。こうしてる間も進むんだって言うことを覚えておきなさい」 途中で大蛇丸子のペースに引き込まれて、私は駅に行かなくちゃ駄目だって思った。 求人雑誌を見たところで、ピンと来るものなんかあるんだろうか。 だけどそれでも、見なきゃ駄目だって思う。
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