第二章

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  今は、すでに校門を抜けて学校の敷地内に入り、校舎へ向かっているところだ。 だが、学校の敷地自体が無駄にでかいので、校舎にたどり着くにはさらに五分ほど歩く必要があるようだ。 まったく、朝っぱらからたまったもんじゃない。 ……で、話を戻すと、今までの十分の間に俺はセレスからいろんな話を聞いたわけだが、そのほとんどが魔法のことに関してだった。 結構、魔法については昔から興味があったからな。 ――彼によると、魔法とは、“思い描いた現象を具現化する能力”のことだと言う。 だが、普通は、数多くある魔法のそれぞれに決められた“術式”というものを唱えるか頭に思い描くかすることで魔法を扱うのだそうだ。 何せ、自分で適当に想像したものを具現化するのには、相当な魔力と集中力を要するかららしい。 代わりに、学者がそれぞれの魔法に定めた術式を引用すれば、どういう原理かは分からないが、割と手軽に魔法を扱えるという話だ。 また、話の中で気になったので、魔導学校の授業についても聞てみた。 セレス曰わく、授業はコマ数のうち7割がたが普通の教科の授業で、残り3割程度が魔法についての授業らしい。 魔法の勉強というのは、学校がある日は1日1コマ以上は必ずある実技授業と、週に3回くらいある通常授業で成り立っているそうだ。
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