第二章

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  こんな感じで、学校への道のりを歩きながら、俺はセレスから様々な興味深い話を聞いた。 ほとんど知らないことばかりで、俺は終始驚きっぱなしだった。 まあ、一番気になっていた“魔法の原理”については、習っていないとのことで聞けなかったが。 「まあそんな感じだ。さ、着いたぞ。」 「ん? ああ。意外と早かったな。」 そうこうしているうちに、校舎のエントランスに着いていた。 時刻は6時過ぎ。 太陽はまだ見えないが、空はすでに明るく、かすかな水色のグラデーションを見せている。 俺たちが今歩いてきた長い並木道を振り返ると、閑散としてはいたが、ちらほらと生徒の姿も見受けられた。 「そういえば、クロアって何クラスなんだ?」 「えっと、たしかDクラスだったかな。セレスは?」 「やっぱりそうだよな……。ああ、俺もDクラスだ。」 セレスがDクラスなのは非常に助かる。 他の人と違って親しく接してくれるから、彼を介してクラスメートとも仲良くなれるかもしれない。
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