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――白い天井。白い壁。白いカーテン。
腕には点滴。
気付けば俺は病室らしき部屋に寝ていた。
広めの一人部屋で、自分以外には誰もいない。
どうやら二階の部屋らしかった。
窓からは、俺の心とは裏腹に、雲一つない晴れ渡った青空が見える。
そこでようやく事故のことを思い出した俺は、自分の愚かさと受験に失敗したという事実に悲嘆した。
今頃みんな受験してるんだろうな……。
俺は漠然と喪失感に苛まれていた。
少し体を動かして気づいたが、意外と体は痛くない。
さらに、あれほどの事故に遭ったにもかかわらず目立った傷は見当たらない。
もしかしたら数日間寝てて、その間に手術とかしてたりして……
そんなことを考えていると、数分と経たないうちにドアがノックされ、数人が部屋に入ってきた。
先頭には髭をたくわえた金持ちそうな初老のオッサン。
その後ろに医者と看護士、そして母と続いた。
父は鍛冶屋の仕事で来れなかったのだろう。
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