序章

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  いろいろと釈然としないことだらけだったが、とりあえず母の言葉に短く返事をし、枕元に立っているオッサン改めラジアルさんの方を向いた。 「あの……、この度はご迷惑をおかけして、本当に申し訳ございませんでした。申し遅れましたが、僕はクロア・フィーリスと言います。」 「ああ、気にしないでくれ。私も急ぎすぎていたからね。それより、君のことについてはお母さんからだいたい聞いたよ。なかなか優秀だそうじゃないか。」 「いえ、そんな……。 そ、それで、お話とは何でしょうか?」 母さん何ちゃっかり息子を自慢してんだよ……。 しかも受験失敗したっつーのに。 ま、そんなことはどうでもいいか。 話の内容が気になる。 「あぁ、話の内容かい?ん~、まぁ端的に言うと……、君に是非魔導学校の生徒になってもらいたいんだよ。」 「なるほど……。って、えぇっ!?」 腰が抜けるかと思った。 いや、腰が抜けた。
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