5178人が本棚に入れています
本棚に追加
/458ページ
此処は『神の間』
一面銀世界ならぬ白い世界であり、何も此処には無い。
本来、ここは神と神に認められた者のみしか入れない神聖な場所として、天使一同に崇められている。
それぐらい神聖な場なのだ。
そんな場所で今、一人の人間と神がいがみ合ってるとは、誰しもが想像もつかないだろう……
彼、黒目黒髪の顔立ちが普通な少年が、神に向かって暴言を吐いているとは、な
------------
「だからさっさと能力よこせやハゲ」
「無理といったら無理と言っておろうが。ついでにハゲというな! 」
俺の頬に爺さんの唾が、カラスのフンのようにくっついた。
唾飛ばすな、汚らしい。
ポッケに偶然あったティッシュで、唾を綺麗に拭き取った。
はぁ……
「神ならなんでもできんだろ、普通はよぉ! 」
「そんなんあげたら転生する前に死ぬんじゃよ」
「それは嫌だけど早く寄越せや」
「そんなこと言われても困るのう……」
顔が真っ赤な神がそう言った。
こちとら納得出来ねぇんだよ、死んだ理由にな。
------------
突然ですが、俺の名前は《西沢優》。
さっき、俺を素っ気のない白い部屋に連れて来させられたあげく、君は死んだとか言われました。
とても泣きたい気分です……
ついでに言うと、俺を殺した張本人で今話しをしている奴は《ハゲ(神)》だ。
それと、この話に着いていけない女性もいる。
さっきから俺達の周りをうろちょろしており、例えが悪いが虫のようだ。
……ではまず、俺が死んだ日の出来事を回想しようかな。
はぁ、なんで死んじまったんだろうな……
いまさら後悔したって無駄なのはわかるが、こういう自体の時って恨んでもいいんよな。
神を……
最初のコメントを投稿しよう!