親の死

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いつのもように出社したある日のことでした。 「バウちゃん、悪いけど今日は斎場行ってくれ。担当者具合悪くて休んじゃったんだよ。」 あら・・斎場行くなんて久しぶりね^^ そう思いながら、指示書を見て準備を始めました。 2時間後、斎場の準備も終わり、喪家様の到着を待っていた私。 霊柩車が見え、合掌をしお迎え。 喪家様に最期のお別れをしていただいておりました。 「うっうっうっ・・・・。」 「おかあちゃん・・。やだよ・・辛いよ。」 「これで最期だなんて嫌だよ・・うっうっ・・。」 皆様、それぞれにお別れをしておりました。 ですが、お1人お別れをしないで魂が抜けたようになってる方がいたのです。 喪服(着物)を着ていることから、故人様の娘さんか喪主様の奥様かな・・と予想していたのですが、故人様にお近い方であればしっかりとお見送りをしていただいたほうがよいだろうと思い声をかけました。 「奥様、○○さん(故人様の名前)の顔が見れるのは最後になっちゃいますよ。これから○○さんは旅立つんです。ここでしっかりと見送るのもあなたの仕事ですよ。」
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