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老師自身も雲雀の事情は知っている。
だからこそ、尚更心配だった。
要が副会長時代は老体の老師を気遣って、生徒達が光と会わないよう、色々と気を配っていた。
そのため、老師自身は光を数回しか見た事が無い。
それでも、光がどれほど迷惑な存在かは知っている。
雲雀から光の事を聞いた時、老師は今度こそ自分も光に立ち向かうと決めた。
生徒達は知らないが、老師は昔からあらゆる武術を極めていた。
今も近くの道場に通い、鍛練を怠ってはいない。
もし、光が暴力を使って来た場合、自分が生徒達を守らなければ…と老師は思った。
そんな老師の考えは知らないが、光がどれだけ迷惑な存在か知っている生徒達はすっかりやる気に満ちた。
教室のあちこちから“任せろ”という声が聞こえる。
「良いクラスだな…」
そう、雲雀は呟いた。
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