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その頃、神威は風紀室で秋人と仕事をしていた。
「そういえばさ…」
思い出したように秋人が呟く。
「何だ」
「その要の同室者っていう美人さん、誰付けたの?」
そこに至る経緯は聞いていたが、相手が光となると並大抵の風紀委員では雲雀を守れない。
「……渡貫だ」
「えっ?マジで?」
秋人が驚いて神威を見る。
「…アイツぐらいだろ。アレに対抗出来そうなのは」
「いや、でも…それはちょっと要とその美人さん、アレ以上に危険なんじゃ…」
秋人の脳裏に浮かぶ、渡貫の今までの奇行の数々。
「それだけの容姿だ、という事だ。転校生…朝倉のが」
要達と少し離れた茂みにその男…渡貫京夜(ワタヌキキョウヤ)は潜んでいた。
顔をニヤニヤしながら要と雲雀をじっと見ている。
「ああ…良いなあ。うん、やっぱ可愛いのと綺麗なのは愛でるものだな」
そして、大事に大事に保護しなければ…。
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