裕斗side

6/6
前へ
/11ページ
次へ
「あぁ、何か途中で会ったから」 「ふーん。」 何か… 美亜機嫌悪いな。 もうすぐ予鈴なるし、そろそろ教室行かなきゃ。 「俺、もう行くから。」 「待っ…!」 通りすがり様に腕を捕まれた。 「美亜?」 驚いて美亜を見ると、眉間にシワを寄せながら下唇を噛んでいる。 泣きそうな顔をしていた。 …頼むから、 そんな顔するなよ。 俺は胸が苦しくなった。 「美」 キーンコーンカーンコーン… キーンコーンカーン… もう一度名前を呼び掛けた時、予鈴が鳴った。 それと同時に捕まれていた腕が離される。 「…ごめん。」 「あっ。」 美亜はパタパタと、廊下を走って行ってしまった。 、
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加