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「お待たせしました。」女の子がニコッと笑って、注文した品を丁寧にテーブルの真ん中に置いてくれた。
「ありがとう。」
いつもの笑顔が素敵な店員だ。
何気に今日は店員の名札をチラッとみてみた。
『粥川』
へぇ…
カユカワさんって言うんだ、なんだか響きもいいな…、そう思ったぐらいで、特にそれ以上何も意識しなかった。
いつもあなたの笑顔素敵よ、きっとそれでホッとするお客は私だけじゃないはず…
なんて思いながら、由奈はキッシュを少しずつ頬張りながら、マンデリンをブラックで飲む。
「あぁ、なんだか毎日こういう贅沢な朝が送りたいものよね」
時間がゆったり流れる朝は贅沢だ。
ちょっとだけ先週残した仕事を片づけようと、ペンと辞書を取り出した。
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