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今の時刻は朝8:15
容赦なく襲い掛かってくる眠気に必死に抗いながら、今日も通学路の土手を歩いている
俺の名前は神埼愁介(かんざきしゅうすけ)
髪の色は銀髪。母親がロシア人って訳でもねぇのに何故か銀髪。
…ロシア人が銀髪なのかは知らないが…
とにかく、それ以外は普通の、私立夜咲学園(よるさきがくえん)に通う、怠惰な高校二年生だ
「ふぁああ…ねみぃ…」
「…スキあり!」
「ふごっ!?」
今、あくびをした俺の二つの鼻の穴に指を突っ込みやがった馬鹿。中性的で整いすぎた…女の子と見違える様な顔立ちをしている…腹立つ程にイケメンなこいつ。
一年の時からの腐れ縁、佐伯裕二(さえきゆうじ)だ。
出会った当初からモテまくりで、告白されること星の数。でも何故か一度もOKしたことがない。
お陰で、俺に思わぬ被害が…まあ、この話はまただ。
それより、今は…
「ふっ…キマッた、鼻フックデストロイヤー・ファイナルドリーム…」
このアホをなんとかしなくてはならない。
「なにしやがんだ!バカ裕二!」
「いやぁ…突っ込んでくれと言わんばかりのあくびだったもんで…つい♪」
屈託の無い笑顔でそう言いやがる。
この顔をされると怒る気も失せる。
「あくびで開いてんのは口だろ…全く」
俺はあきれた顔で歩き出す
「待ってよシュウ、冗談じゃないか」
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