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「変なシュウ…いこ?」
「ああ…」
俺は釈然としないまま、再び歩き出した
一体、あの頭痛はなんだったんだろうか…
「気に入らないな」
「え?」
「いや、何でもない」
思いがけず、口に出していた様だ。
原因不明の頭痛に、正体不明の声。
全く嫌な予感しかしない
*
「おはよーシュウ♪
いやぁ、今日も裕二とお似合いカップルさんだねぇ♪」
「はぁ…毎朝毎朝よく同じセリフがでてくるな、琴音」
教室に着くなり俺達を迎えたのは俺の幼馴染み、斎伽琴音(さいかことね)
斎伽神社の長女で末っ子。兄が二人
斎伽神社ってのは結構有名な神社で、平安時代からずっと続いている由緒ある神社らしい
「んもう…反応がつまらーん」
「はいはい…」
この通り、本人からはそんな由緒は微塵も感じない。
只のお調子者だ。俺からすれば。
だが、俺や祐二以外の奴からすれば魅力的に映るらしい。
こいつも祐二同様、異様にモテる
まあ、いくらモテようが俺にとっちゃ只の幼馴染みだ。
俺は琴音を適当にあしらって席に座る
「それよりさぁ…“いつもの”来てるよ?」
「あ?…ああ…いつもの…ね…」
俺は溜め息をつきながら立ち上がる
「僕もだよね…」
祐二も腰が重たそうだ
「頑張ってねー♪二人とも」
ちっ、琴音め…他人事だと思って
まあ、ぼやいても仕方ない。確かに他人事だもんな
「えっと…俺達に用ですかね?」
呼ばれた訳じゃ無いが、こう何度も同じ時間に同じ面子で来れば、俺しか居ないだろう
「分かって居る用だな。」
そう言って腕組みをしているのは…えーと…名も無き先輩Aだ。
「今日こそ貴様らを冥府に叩き落としてやる。覚悟しろ!」
…と、メンチをきるこの先輩は確かリア充撲滅委員会。通称『R.E.C.』の幹部らしい。
リア充撲滅委員会…RIAJU Extermination Committee meeting の頭文字をとってR.E.C.って所かな。
無駄に凝ってる
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