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「お前って本物のバカだったんだな・・・」
光流は憐れんだ瞳で頭を抱えている本田を見る。
「でも、その気持ちが嬉しいから。サンキューな、本田」
そう言って、自分自身で祈りを込めたお守りを袂にしまう。
本田は顔を上げて「なんかこっちこそ、ありがとう」とつぶやいた。
その時、湿ったひんやりとした空気が周囲を取り巻いた。
「もし、其処の神主はん…神主はん…」
男の声がビルとビルの合間から聞こえる。
その隙間は10センチ程度しかない…。
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