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「な、何、勝手に変幻してんだ!つーか、この罰当たりが!即刻、降りて来い!」
光流は激怒した。
「しかし、大水(おおみず)が来たんやさ・・・」
狐は水に弱いのだ。
ゆき乃もプールや海は苦手だった。
「大水?水なんかねーぞ!」
「いや、さっきまで湖のようになってたんだが…」
言い訳をするお美津狐の声は自信無さげで情けない。
お美津狐は乾いた地面を確認すると、屋根からヒラリと飛び降りて、人間の女性の姿で着地した。
「光流さんっ!怖かった!」
ドスン!
「ぐえっ!」
美津は思いっきり光流に抱きついた。
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