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クラスター爆弾が降り注ぐ。かつて港町として栄えたベルファストは、瞬く間に瓦礫の山となった。そこを進軍するのはフランス軍だ。
軍用パワードスーツと呼ばれる強化戦闘服を着たそれらは一見、白い機械人だ。しかし、あながち間違いでもないかもしれない。機械による補助を受けているのだから。
炎も瓦礫も、煙すらをも、ものともしないそれらの一体に、背後からの攻撃が直撃した。背中には動力源となる、小型発電機が出っ張っている。それが爆発した。
『やったぜ! 次もお見舞いしてやるよ!』
イギリス軍の兵士は右手を上げて叫ぶ。こちらもパワードスーツを着ている。黒っぽいそれは、すぐにバズーカに弾を込める。
フランスの兵士たちは振り返り、ライフルを構える。撃ちながらイギリス兵に近づく。
『イギリスのチキン野郎にやられやがって! 奴らは背後からの攻撃しかできないチキン野郎だ! 恐れるな!』
イギリス兵はバズーカを投げ捨てる。構えている余裕はなかった。敵に走り寄る。次々と装甲が凹むが、ものともしない。
『くそっ! 一点集中だ!』
『遅いんだよ!』
イギリス兵はスライディングをしながらフランス兵とフランス兵の間を通り抜ける。その瞬間、両腕を二人のフランス兵に向ける。と、その二人の胴体が、装甲ごと真っ二つに切れた。血飛沫が飛び散る。
『レーザーカッター!?』
イギリスは立ち上がる。そして一言。
『やっべ』
背中の動力源が排熱モードになる。これでは動きが鈍ってしまう。
『敵に背中を向けて排熱とは、イギリス人は馬鹿だなぁ!!』
フランス兵はすかさず狙いを定める。その時、真横からの一撃が、フランス兵を吹き飛ばした。
『トーマス、あんたは馬鹿か!?』
増援で駆けつけた二人のイギリス兵の内、女の方が怒鳴る。
『悪い、助かった! ゾエ! ゲイリー!』
『礼はいい! こっちに来い! 援護する!』
鈍足で移動するイギリス兵に攻撃がいかないよう、二人のイギリス兵はフランス兵に攻撃をする。
『くそっ、イギリスのチキンが増えやがった! どうする!?』
『敵は三人だ、一気に攻める!』
『了解!』
フランス兵はイギリス兵に負けじと攻撃をする。しかし、鈍足だった敵も、徐々に排熱が終わり、仕留め損ねてしまった。
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