2317A.D.

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* 敵の二つ目の合流地点への攻撃も終わり、休憩をしていた。その間に先の戦闘で破損したメイリーのパワードスーツの修理も行っている。 『これでどうだ?』 ゲイリーは簡易修理ユニットを地面に置きながら訊いた。メイリーはパワードスーツを動かしてみる。 「う~ん……まだ動きが遅いかな。反応速度も悪いし……」 『破損個所のチェック状況は?』 「51パーセントから進まない。これ自体が壊れてるのかもね」 『だろうな。だが、それを直すことまではできん』 ゲイリーは簡易修理ユニットを片付ける。ゾエは引っ張り出したケーブル等をしまい、装甲板を固定した。 『あと一カ所だ。もう行くぞ』 ゲイリーはトーマスにカメラやセンサーの機能が搭載されている頭部装甲を投げ渡しつつ言った。トーマスはそれを受け取る。投げるのも受け取るのも、パワードスーツだからできることだろう。メイリーとゾエが自分の頭部装甲を被った。 『了解』 トーマスは頭部装甲を被りつつ立ち上がる。モニターに様々な文字が浮かび上がり、それが消えると外の景色が映し出された。目の前に映るそれは、いつも通り見づらさはない。通信機能がオンになる。頭部装甲を脱がなかったゲイリーの籠もった声が鮮明に聞こえるようになる。 『準備完了だ』 『電波状況良好よ』 『よし、行くぞ』 四人は歩き出した。最後の敵はそう遠くない場所にいる。 『だいぶ、赤外線センサーも使えるようになったな』 ゲイリーが呟く。つまり、火事がおさまりつつあった。しかし、まだ不鮮明である。 『ゲイリー、静かすぎないか……』 トーマスが口を開いた。その声は何かに警戒していた。 『どういうことだ?』 『赤外線センサーも通常センサーも、敵を捕らえなさすぎるってことだ。俺の記憶違いでなければ、敵の集結地点はここだったはずなんだが……』 その言葉にトーマスを除く三人は立ち止まった。 『それを早く言え!! 周囲の警戒をしろ!』 しかし、遅かった。四人のそばにバズーカが撃ちこまれる。四人は爆発に飛ばされた。 『大丈夫か!?』 ノイズ混じりにゲイリーの声が聞こえた。今の衝撃で通信機器が若干壊れたかもしれない。返事をしたのはトーマスとゾエだ。
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