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「赤嶺沢(アカミネサワ)、起きろ!」
「うん?」
俺…赤嶺沢終夜(アカミネサワシュウヤ)は五月蝿い数学教師の怒鳴り声で目が覚めた。
「これを解け」
黒板の最難関と書かれた問題を見て、暗算。
「…ルート5分の2」
「何!?お前…隣の雪村のを見たな!」
「違いますよ…だから…」俺は教師に解き方を話した。教師は文句を言えず、授業を続けた。俺はやる気が出ずまた昼寝を始める。ペンで腕をつつかれた。
「起きた方がいいよ」
俺は顔を隣に向ける。長い綺麗なストレート、日本人らしい清楚な顔。高等部二年生の中でいつもトップ5(まぁ俺もだが)の中にいる雪村雅(ユキムラミヤビ)が困った顔をして俺を見ていた。
「分かるからいいよ…やる気でないし」
「赤嶺沢君…もう」
キーコーンカーンコーン
「今日はこれまで、予習しとけよ」
「起立、礼」
次は昼休みか、俺は弁当箱を取り出し、教室を出ようとして…クラスメイトに声をかけられた。
「終夜、生徒会長が呼んでたぞ」
「分かった」
今日、飯を食う場所は生徒会室になりそうだ。
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