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「結衣とはもう終わったんだ。それに…酷いフリ方をした」
「アンタがどんな方法でフッたとか興味ないけど、実際、結衣は諦めてないし」
「……」
黙り込んだ神谷に、私は振り返って微笑みかける。
「さようなら」
そう言って、私は屋上の扉を閉めた。
神谷は、追いかけては来なかった。
ふたりは黙って廊下を歩む。授業中の為、人通りはない。
「美嘉、俺のこと好きなの?」
隣で不意に蓮が言う。
私は躊躇いながらも頷く。顔が赤面しているかのように熱くなった。
「…マジで?」
蓮の声が、歓喜に溢れる。
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