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2限目を知らせるチャイムが学校中に鳴り響く。
私は授業が終わると、直ぐ様移動教室のための準備を始めた。
次の科学の授業に必要な教科書などを抱え、私は2-Aの教室を飛び出した。
ただ単に、『彼女』と顔を合わせたくなかった。
私は廊下を、実験室へとひたすら進む。
実験室ヘの道のりが、いつもより遠く感じた。
すると、背後から荒い息づかいで、声を掛けられた。
「美嘉ッ」
振り向くと、そこに『彼女』はいた。
いつもの様に、明るい笑顔で。
「千紗…」
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