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「ほぉ~う。日向はまた俺の授業を聞いていないなぁ?」
40歳の独身の男老人の先生は、蓮の頭を教科書で軽く叩いた。
そして、隣の席の私を見て、内心驚いた顔をした。
「……珍しい。相沢が授業中に喋るなんてな」
そう言った後、蓮の方を向いて、蓮を睨んだ。
「まさかお前………」
私の肩が跳ねる。
胸の鼓動が速まる。
一体、何を言われるだろうか。
「…相沢と仲良くなったのか!!」
先生は顔を明るくして、言った。
……はぁ?……
何か少しがっかりしたような、
ホッとしたような…。
私はひとまず胸を撫でおろした。
「前は、仲悪かったよな。二人が言い争っているの、見たことあるぞ」
先生はうんうん、と自分で頷きながら、延々と語り続けていた。
実際、どうでもいい……。
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