強姦

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制服に付いた砂を落とし、私と蓮は学校の廊下を歩いていた。 隣を歩く蓮の顔を盗み見ると、目が少し赤く、腫れていた。 私も目がひりひりと痛んだ。 「ねぇ、蓮。私の目、赤い?」 隣の蓮を見上げる。 蓮は私の顔を覗き込んだ。 蓮の顔が近づく。 少し、緊張した。 心臓が波打つ。 こんなこと、初めてだ。 目を逸らせない私を見て、 「赤い」 蓮は悪戯っぽく笑った。 「…最低」 少しプライドに傷をつけられた私は、 蓮の頬にそっとキスをした。 蓮の顔がみるみる内に赤く染まる。 「馬鹿」 私は笑ってやった。 何気ない瞬間。 ―それだけで、良かったのに。 そこへ、廊下の向こうから独りで歩み寄る人影。 「相沢美嘉、来なさい」 腕を組んで高飛車に私に命令したのは、 木ノ本 結衣だった。
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