始まりは突然に

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プラモが完成すると次はマーカーや塗料などで設定に近い色に塗り替えてゆく ガンプラを作った人ならわかるだろうが組み上げただけでは情けない色でしかない 俺はカラーリングが完了すると次にウェザリングを行い戦闘によってできた銃創などを行う これが意外と神経を使う作業だったりもする 集中力を極限まで高めて行わないと失敗しかねないのだ こうしてじっくりと時間をかけながら精巧につくりこんでゆく ~数時間後…~ 「出来た!!!」 そこには宇宙世紀の中から飛び出してきたかのような出来映えのザクⅠがあった 地上戦による砂埃、敵による射撃によって凹んだ装甲など 見れば見るほど素晴らしく思えてきたのだ 「僕にはここまで作り込む技量があったのか。こんなに嬉しいことはないよっ」 なんて事を目薬をさして涙を流しながら独り芝居をしていた ふと机の上にある時計を見てみると既に日付が変わり時計の針は3時を指していた 「そろそろシャワー浴びて寝るか」 俺は風呂に入り着替えを済ませ布団に入って眠りについていった
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