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―都市伝説探求部
入学した時はこんな怪しい部になんて絶対に関わらない。
そう思ってた。
しかし私、嘉島玲はその部の名前の書かれた扉の前に立ちドアノブに手をかけている。
きっとこれが今の非日常を壊すキッカケになると信じながら私は扉を開けた。
噂通り散らかった部室の中心、向かい合うように置かれたソファーに寝転んでいた男子生徒が立ち上がる。
「いらっしゃい、何か都市伝説関連の相談かな?」
顔は柔和に笑っている、しかし目は獲物を前にした猛禽のような彼に私は身の毛がよだった。
しかし今は彼しか頼れないのだ。
「私を……助けてください!」
頭を下げた私に彼は、
「君は僕を満足させられる?」
そう楽しそうに微笑みながら訊ねただけだった。
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