小さな世界の大きな事件

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「今、この連続殺人事件を調べていてね。何かいいネタはないかと探していたら警察署をうろちょろするお嬢ちゃん」 「ミナ・マイクラインです」 「マイクラインさんをみつけた、と」 「で、声をかけたと? 」 「そーゆーわけ」  笑顔でいうバードアさん。でも、その笑顔自体が怪しい。 「………残念ですが、こちらはあなたに差し上げられる情報がないんです。まだ調べはじめたばかりなので。残念でした。では失礼します」  これ以上話すことはないとばかりに私は立ち上がる、バードアさんは戸惑っているようだが気にせずにレストランをでた。 「おい、嬢ちゃん。コーヒーどうするんだい! 」  と叫ぶので、 「あなたが飲んでください! 」  負けずに返した。 * その後、先生が調べていないところを調べてみようとあれこれ行ってみるが、なかなか良い情報を得られないまま昼になってしまったので、探偵事務所へ帰る。  心は沈んでいた。 「はぁ~、先生になんて言おう」  階段を上がり、ドアを開けるとすでに先生は帰っていた。 「おそいよ~ミナ。調査報告の前に、ごはんにしよ! 」  笑顔で言ってきたので返事を返し、ごはんの支度をする。
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