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と言って男が歩きだしたので迷った末、それに続いた。
入ったのは、依頼人が勤めているレストラン、ブレイク。
席に案内されて、向かい合わせに座ると店員さんに向かい
「お姉さん、こっちにコーヒー一つとホットミルク一つ」
「子供じゃないから、コーヒーくらいのめます! 店員さん、ホットミルクじゃなくてコーヒーを」
注文をしたあと、意を決して睨みつけながら
「で、お話とはなんですか? あいにく私には話せる内容などないのですが」
「おいおい、怖いね~リラックス。リラックス」
「あいにく、初対面の不審者と和やかにしゃべる趣味など私にはないんです。要件をさっさと話していただけません」
「警戒心強いね~ま、そうじゃなきゃ探偵なんてつとまらないか」
ガタッと音をたてて立ち上がる私。
周りの視線が一斉にこちらを向いたが、一切気にしなかった。
「ど………どうして私が探偵だと? 」
「こういう仕事をしてると、かんが鋭くなるもんなんだ」
「こういう仕事? 」「ああ、申し遅れたね。俺はこーゆうもんです」
などと言い、一枚のカード私によこす。
「フリーライターのレイモンド・バードアさん………? 」
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