始まりは突然に

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私の名前は片野愛 今年17歳になった高校二年生 親の転勤でこの街に引っ越してきたの 本当はさぁ、生まれ育った地元の街を離れたくなかったんだよねぇ だから私だけ残って、地元の高校を仲良しの友達と一緒に卒業したかった だけど結局は親に、お金の面やまだまだ私の事が心配だとかで、説得され泣く泣く転勤に着いて来たんだ 親友の裕美が笑ってお別れしよって、クラスのみんなを集めて楽しいサヨナラ会を開いてくれた 結局その会の最後は、私も含めて結構みんな泣いちゃったんだけどね(笑) 編入試験も無事済まし、今日から新しい高校に転校生として通うんだよ 初めての転校で馴染めるのか、ちょっぴり不安だけど、新たな学校生活が今日から始まると思うと、結構ワクワクもしちゃう そんな事を考えながら朝食のトーストをかじってたらね 「愛~、今日は早めに職員室行くんじゃなかったの~?」 ママがキッチンから声を掛けてきたの ハッとして時計を見たら八時五分 「やばーい」 私は急いで玄関に行き、準備しておいたカバンを掴み 「行ってきまーす」 ママに一応声をかけ、慌てて玄関から飛び出した 学校への道順は、昨日のうちにリサーチ済み♪ 私は中学の頃から陸上部で鍛えた、自慢の脚を生かし、少しでも早く着く為に、駆け出した あの角を曲がれば学校まで後は一直線 T字路の角を曲がろうとしたその時!!
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