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建物は近づくにつれて木の間から不完全に姿を見せてくる。
歩いている道から見えるのは石畳の橋。その先に建物があり格子状の仕切りと二階の障子窓。屋根は瓦屋根である。
格子状の仕切りは木でできていて、今は内側から木の板で塞がれているが、外せば中が見えるようになっている。奥に引っ込むようにできている。そのため二階が出っ張って見える。
一階の木の格子状の仕切りを初めて近くで見たときは木でできた檻か牢屋と思い、軽く舌打ちした。
最初にここへ案内していただいた先生に「あれは格子見世といって、中にいる商品をお客様によく見えるようにするのが目的ですよ」と教えていただいた。
先生の言う商品とは、人間である。男でも女でも自分好みの人を選びたいよね。そう付け加えてこの建物について色々と説明していただいた。
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