記憶

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かむろちゃんとであったのは、今から四年前、高校一年の夏だった。 今年ほどの異様な暑さはなく、涼しい夏だった。 先生と共に石畳の橋を渡る。 「あそこに住んでいるのですよ」 旅館を思わせるほど大きな建物。 社会見学という名目で、先生にはいろいろなところへ休みのたびに連れて行ってもらった。 北海道から沖縄まで、観光地から僻地まで。 高校に入ってからは特にこういった廃墟、一般的にわかりやすく言うのであれば心霊スポットというようなところへ振り回された。 廃墟、心霊スポットといえば、周りはボロボロで壁には落書きがされている。そういったイメージがある。 先生に連れて行かれた場所は、今いる建物のように修繕がされていて、すぐにでも住める。
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