4614人が本棚に入れています
本棚に追加
しかもその狼達はだらし無く口を開けて舌がだらりと出たまま、数匹は涎まで垂らしている始末である。
(このままじゃ、危ないか)
女が苦手なはずなのだが、見捨てるほど冷たくはないようだ。
しかし、敵が何なのか理解しないまま戦うのも問題である。
そこで、春樹は能力の1つである『欲しいと思った時に情報が手に入る能力』を使ってみる事にした。
軽く目を閉じ少ししてから開くと、その視界に変化が起きた。
見える物の色は変わらないのだが、加えて狼の名前や能力が見える。
それによると彼の目の前にいる狼達はシルバーウルフと言うらしい。
硬化という能力を持っていて、毛並みが金属のようになるそうだ。
魔力量は1匹辺り1500、それが8匹である。
春樹は草むらから飛び出すと目の前にいた1匹を蹴飛ばした。
少女が驚いたような気がしたが、彼は気にしない。
顔を見ていないから雰囲気でしか判断できない為、もしかすると驚いてないかもしれないからだ。
閑話休題。
最初のコメントを投稿しよう!