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 しかもその狼達はだらし無く口を開けて舌がだらりと出たまま、数匹は涎まで垂らしている始末である。 (このままじゃ、危ないか) 女が苦手なはずなのだが、見捨てるほど冷たくはないようだ。 しかし、敵が何なのか理解しないまま戦うのも問題である。 そこで、春樹は能力の1つである『欲しいと思った時に情報が手に入る能力』を使ってみる事にした。 軽く目を閉じ少ししてから開くと、その視界に変化が起きた。 見える物の色は変わらないのだが、加えて狼の名前や能力が見える。 それによると彼の目の前にいる狼達はシルバーウルフと言うらしい。 硬化という能力を持っていて、毛並みが金属のようになるそうだ。 魔力量は1匹辺り1500、それが8匹である。 春樹は草むらから飛び出すと目の前にいた1匹を蹴飛ばした。 少女が驚いたような気がしたが、彼は気にしない。 顔を見ていないから雰囲気でしか判断できない為、もしかすると驚いてないかもしれないからだ。 閑話休題。
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