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「『創造:水道管用のパイプ』」  春樹が創造属性を使って使い慣れたパイプを作る指示をするとすぐ、彼の利き手である右手にそれが現れた。 「……うん、しっくりくる」 呟いた後、彼はパイプを構える。 その立ち振る舞いはあちらでのケンカの時と何等変わりなかった。 何故なら春樹は集団の頭を張っていた為、散々戦ってきたからである。 「さて……アッロガートじゃあ初の戦いか」 彼は敢えて『初』を強調した。 命を奪う恐怖から言ったのだが、挑発だと取られたのか。 それ以前に、言葉が理解できるのか。 明らかに怒った様子のシルバーウルフが2匹彼に向かってきた。 どうやらリーダーが指示を出しているらしく、統率が取れている。 しかし春樹は目の前の1匹に向かって、タイミングを見計らい、目をつむったままパイプを振り下ろした。 短い鳴き声と、鈍い音。 彼が目を開くとその1頭がゆっくりと倒れていくのが視界に入った。
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