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次の瞬間、フィオーレの手元に現れたのは真っ赤な西洋剣だ。
「これがあたしの魔武器・フレイマさ」
彼女は説明しながら嬉しそうにフレイマに触れる。
どうやら戦闘狂のようだ。
春樹は思わず苦笑したが、すぐに表情を戻した。
「剣ですか……じゃあ俺は」
そこまで言って、彼は再びパイプを作成する。
「これで」
「――そんな物で戦えるのかい?」
「俺の世界の不良は、これで人を襲ったりしますが」
そう言って春樹がにこりとすれば、2人は目を見開いた。
「後で全部説明しますよ」
言ってからそれを構えるとフィオーレもフレイマを構え、リリーに審判を頼む。
「では……始め!」
先に動いたのはフィオーレだった。
彼女は1歩踏み出すとその足で地面を蹴飛ばし、春樹の方へ跳ぶように移動する。
彼はそこに向かってパイプを振るうがそこは戦闘経験の差か、彼女は当たる前に着地して剣でいなした。
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