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「夢物語、だと?」
「はい。 童話や小説などになら登場しますけど、実際にはありません」
「なら何でお前は魔力と属性を持っていて、なおかつ使いこなせているんだ」
「神様から、アッロガートの常識や知識と同時に魔力と属性をもらったんです。 戦闘に関しては小説で読んだ程度で、肉弾戦は不良集団の頭を張ってましたから」
春樹がそう言えば、何処か納得行かないような感情と驚きの混ざったような顔をしつつも、尋ねるのはやめたようだ。
「では、お前についてはここまでにして――春樹」
「何ですか?」
「まだ学園には通ってないよな?」
「はい。 今日来たばっかりですから」
彼がそう告げれば、フィオーレはリリー共々驚いた。
「なら良かった。 これを見てくれ」
そう言って彼女が春樹に突き付けたのは、1番上の真ん中に何かの紋章が付いている手紙だった。
何か厄介な事がある、と彼は瞬時に理解した。
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