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それを聞いた彼はゆっくりと口を開く。
「そうなのか。 大変なんだな……」
「はい――」
少女は小さくため息を吐くと少しうつむいた。
しかし少しすると何か思い出したらしく、彼女は顔を上げる。
「あ、申し遅れました。 私はフィエリテ、最近代替わりした複数界の管理神です」
「……あんたが神か」
「はいっ」
唖然としながら行った春樹に肯定の意を示し、彼女はニッコリと笑った。
しかしフィエリテは突然表情を変える。
「そうだ。 忘れる所でした」
ふとそう口にした彼女が指を鳴らすと、ウリエルと共に白い何かに包まれて周りの景色と一体化し、春樹の目から見えづらくなる。
それはどうやら光だったようで、眩しかったのか彼は目をつぶった。
しばらくしてからゆっくりと目を開いた春樹は息を呑む。
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