脱出

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「だから軍の頑丈な車が必要だってのか」 「そうだ。その通り」  レイは落ち着いた雰囲気で煙を吐く。一層ディジーは苛々した。 「チッ、ふざけやがって」  ディジーは柵に寄りかかり、新しいタバコに火をつけた。  トレバーが起き上がる。 「ここは」 「大丈夫? ここはゴンドラの外よ」  エミリーがトレバーの背を支える。 「あ、サムさんは」  トレバーに言われ、エミリーはサムがいない事に気づいた。辺りを見渡しゴンドラを見上げるが、サムの姿を確認できない。
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