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運転席の窓を叩く。強化ガラスだろうか、叩いたくらいではびくともしない。
「ピンチは続くもんだな、ちきしょう」
屋根にしがみついたまま辺りを見渡す。他に軍の車両はあるが、そこに行き着く事はすでに不可能だった。アスファルトは捕食者の頭で見えないほど埋めつくされている。
「この車で行くしかないんだな」
タップは腰に手を当てた。今まで忘れていたのが不思議なくらいだ。
「仕方ない。ぶち割るか」
タップは腰から拳銃を引き抜いた。
「レイ、やっぱり俺がもらって正解だ」
タップは拳銃を窓に向けて発砲した。
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