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犬はトレバーの手を舐め、その場から離れない。
突然、犬の耳が傾き、辺りを見回している。トレバーも何かに気づいたのか、耳を澄ませた。
捕食者の群れの一人が、一歩を踏み出した。それを皮切りに、一斉に波が押し寄せる。レイは残りの弾を込めたショットガンを構え、ディジーは弾のなくなったショットガンを捨て、拳銃を手にした。
「一匹でも多くあの世に送り返してやる」
ディジーが先頭の頭に照準を合わせた時だった。
クラクションがけたたましく鳴る。大型のトラックが捕食者を次々と引き、弾き飛ばしながら、一直線に観覧車に向かってきた。
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