テンプレ

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「魔法は存在している。……時間だ、決まったか」 「……行く!」 恥ずかしい話、小さい頃から病のせいで寝たきりの生活が続いていたので、あまり外の世界を知らない。 旅とかしてみたい。 恋だってしてみたい。 あーゆーことも試してみたい。 でもきっと元の世界ではそれは叶わないだろう。 私死んだんだろうし。 あーあ、死んだときを覚えてないってもったいないなあ。 ……これから何回も死ねばいいか。よし。 「不老不死で丈夫な体、それからなくならないくらいの魔力!」 「良いだろう」 欲しいものを告げると、男はさらさらと書類に文字を書き込んだ。 ふー、と目頭をつまみ、大きな判子に手を伸ばす。 「では《ワカ》。君は永遠を楽しむといい」 「うん。で結局アンタ誰……」 最後の質問には答えないまま、男は判子を書類に押した。 瞬間視界が歪み、私はまた意識を手放したのだった。 .
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