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「それで無視するとさ、いつの間にか目の前にその人形が落ちてるんだよ。不気味に思って恐る恐るみると、その人形が突然喋り出すんだってよ!『私可愛イデショ?』って。可愛いって答えると人形はスゥ、と消える。そして、次の日目を覚ますと……ぎゃああああ!!!」
大貴がそう言って良太をおどかしてきたが良太は臆することなくただ煩いと耳を塞いだ。
「いるんだよ!机の上に!それでまた聞いてくるんだ。『私、カワイイ?』次の日も、その次の日もだ!!それで、つい可愛くない…って答えてしまうと……」
大貴の顔が青ざめた。
「…顔をグシャグシャに潰されて殺されるんだろ?ったく典型的過ぎるっつーの。」
そう言って智也はゴツッ、と後ろから大貴の頭を殴った。
良太は笑った。
「大貴は面白い話いっぱい知ってんだなぁ!」
そう言ってケラケラ笑いながら良太は良さげな女を見つけそそくさとナンパに出る。
「あいつに怖い話しても無駄だぜ。頭の中は女とエロい事でいっぱいだからな。」
智也がそう言って大貴の肩を掴んだ。
「でも、結構マジみたいだぜ?現に、俺の先輩の友人も被害にあったらしい。」
「噂は噂だ…おい、見ろよ。」
智也は良太を指差す。
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