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指を指したその先に、良太が嬉しそうに腕で大きな円を描いていた。
「…しゃー!!女ゲットォ!!」
智也達もそう言って良太と共に酒屋に入っていった。
「ううぃーー!!今日はちょっと飲みすぎちゃったよーん。」
夜も更ける頃、良太はそう言いながら一人夜道をフラフラと歩いていた。
女達と遊んでそのまま朝まで楽しもうと思ったが、女達は酒を飲み切るとさっさと帰ってしまった。
仕方なく、野郎だけでキャバクラに行き夜を楽しんだのだが、何せ彼等も大人。智也も大貴も、仕事があった。…良太も、一応ホストという職についているが、さした人気も取れないため、基本的には暇人だった。
「なーんで俺みたいなイケイケを選ばねえんだよぉ。」
なんて、ホストの客に向かって愚痴る。
「大体、あいつらだって仕事っつう仕事じゃねえ!俺の方が、全然マシだっつーの!!」
良太は智也に「そろそろ真面目に仕事を探せ」と言われたことに苛立ちを感じ、電柱に八つ当たりする。
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