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事件が起こったのはその日の放課後のことでした。
ぼくたちはいつものように五人で集まって外で鬼ごっこをしていました。
カズヤが鬼になったのを見ると、ぼくたち四人は一斉に彼から遠ざかりました。カズヤは足が速いので距離を置かないとすぐに捕まってしまいます。
まとまって逃げる四人にカズヤはあっという間に追いついてきます。遊具の隙間に逃げ込んでも無駄でした。
ぼくを先頭に喚声を上げながら逃げていると、後方で「いだっ!」とカズヤが叫んだのが聞こえました。
びっくりして振り向くと、カズヤが左脚を押さえてうずくまっています。左脚の脛は大きく腫れていて、額には汗の粒が浮かんでいました。
ぼくはこれはただごとではないと判断して保健室に全速力で駆けていきました。
すぐに救急車がやってきて、カズヤは病院へと搬送されていきました。
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