花瓶

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ある日の放課後、ぼくは教室で読書をしていました。 その事件以来、ぼくら五人で遊ぶことは少なくなっていました。カズヤがしばらく遊ぶメンバーから外れることになったのも原因にあったのですが、何だかそれぞれがお互いを疑っているようで、会話も少なくなっている状態でした。 下校を促す放送が校内に響きました。 「あっ!やっべ」 ここでぼくは理科室に教科書を忘れたのを思い出しました。 その日は理科の宿題があったし、教科書には名前も書かれてなかったから誰かに盗られるかもしれないと思って、ぼくは理科室に走りました。
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