御守り

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「御守りだよ。ほら、お前さ、一ヶ月前にコケて足骨折したじゃん。そんでやっと包帯とれたと思ったら、今度は交通事故起こしただろ。なんか不幸続いてるからちょっと心配になったんだ。とりあえずもらっときな」 友人は早口でそう言うと、そそくさとどこかに行ってしまった。 友人の気持ちは嬉しいが、正直なところいらなかった。 「呪」という字が気になったのだ。 あとで返そうと思ったが、ポケットにいれた御守りのことなどすぐに忘れてしまった。 家に着いてそのことに気づいたが、せっかくくれた御守りを捨てるのは悪いし、考えすぎだと思って、車内に適当に置いておいた。
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