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近所の佐々木さん宅の庭には大きな柿の木があり、秋になると鮮やかな橙色の柿をたくさん実らせる。 佐々木さんはよくそれらの柿をうちだけでは食べきれないと言って、箱にいっぱい詰めて家に持ってきてくれた。 それはスーパーで買ったものや他の人から譲ってもらったものより大きく、色鮮やかで甘くて美味しかった。 佐々木さんは気前がいい人で、柿の実る季節になると毎年それを分けてくれたので、私はその時期には佐々木さんが訪れてくるのを心待ちにしていた。
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