御守り

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「これは御守りなんかじゃない。事件や事故で無念の死を遂げた人の怨念を吸収して封印する『呪怨永封札』だよ。呪いの塊みたいなものさ。普通は神社の奥に厳重に保管してあるんだけど、どうしてあんたが持っているんだい?」 「友人から御守りだと言われてもらったんです」 「そうかい。その友人はそのことを知っていたのかねぇ……。とにかく、これは私が神社に返しておく。こんなものずっと持ち続けていたら、間違いなく気が触れてしまうからね」 寒気を覚えた。 俺は呪い師に礼をいって帰った。その日も眠りにつくのが怖かったが、もう、あのおぞましい夢をみることはなくなった。 だが、その友人とは未だに連絡がとれていない。
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