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木々のトンネルを抜け、景色は黄金色の田園風景へと変わっていきました。
へーっ。あれが社会の授業で習った棚田というやつか。
子供たちが無邪気に走り回っています。
なんだか身体がウズウズしてきたぁ!
「すいません、道をお尋ねしたいのですが」
丁度いいタイミングで父が車から降りました。
今だ、チャンス!
「ミサキ!」
母の声など気にも留めず、私は車外へ飛び出しました。
赤蜻蛉に見とれていると、視界の端に稲刈りをしているおじいさんを見つけました。
私はおじいさんに向けて叫びました。
「こんにちはーっ」
おじいさんは気づいていないのか、こっちを向きません。
「こんにちはーっ。何してるんですかー」
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