夜の友だち

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「いるよいるよ。わたしはレイカ。おねえちゃん、よくここを通るよね。ずっと見てたんだ。そんで今日、おもいきって話しかけみたの。 ねえ、わたしのお友だちになってくれないかなぁ」 「いいよ」 特に深く考えずにそう答えた。友だちは少ないよりは多い方がいい、という軽い考えからだった。 「ほんとに?やったあ!わたし、お友だちがいなかったからずっと寂しかったの」 姿のない声だけの存在は歓喜する。 別に恐怖はなかった。 女の子が近くの街路樹に隠れて私に話しかけているのだと思った。話しぶりからして私より年下みたいだし、なつかれているようでかわいくも感じた。 「早く帰らないとママに怒られちゃうから、今日はもう帰るね」 私はそう言ってその日は家路を急いだ。 「またまってるよ」
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