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「屋島。」
「ん!どうした坂下」
ホームルームが終わってすぐ。いつものようにダッシュで教室を出ようとしたら坂下に呼び止められた。このタイミングで声をかけてくるなんて、珍しい。
「悪りぃ、今から部活なのに。…来週の日曜、時間あるか。」
「来週の、日曜…、」
その日、は。
「おまえ誕生日だろ」
「、え」
なんで、知って、
「部活のやつらとか家族とかで何かやるだろうし、時間なかったら別にいいんだ。でももしあれだったら、ちょっと時間くれないかなと。」
他の人との都合を優先してくれるのも坂下らしいと思うけど。それ以上に、少し照れ臭そうに言う坂下は殺人的に可愛くて困る。
「うっ、うん!時間、あるよ!めっちゃある!!!」
思わずでかい声がでる。
「嘘つけ、サッカー部のやつらが誕生日会だとかって騒いでるの聞いたぞ。」
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