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「…はぁっ?!」
驚いてるカオもかわいい、とかなんとか聞こえたが今の俺はこいつの発言に脳みそが追いついていない。
「そゆことだから、大人しく抱かれて、ね?」
「んなっ!抱か…ッ!?」
あれ?!俺押し倒されてる?!
「ちょ、待て屋島!俺そんなつもりじゃ「坂下は、こんな俺は嫌?」
「、え?」
「いつもの俺じゃなきゃ…好きじゃな、い?」強い意思をもって俺を見てた瞳が、微かに揺らぐ。そんな、カオ、すんなよ…
「~~あーもうっ…どんな屋島も好き決まってんだろっ…!」
そういって、触れるだけのキスをする。
「さかし、た、」
綺麗な瞳が見開かれる。
「俺はお前が好きだよ。いつものお前も、今のお前もな。二重人格だろーが、お前はお前だろうが、ばーか!」
そう言って、頬を撫でる。と。
ーーぼろっ。
屋島の大きな瞳から涙が落ちる。
「やっ、やしま…?!わっ、悪りぃ俺何か気に障ること言っ「…違う、違うよ、そうじゃない、…ただ、うれしく、て。ありがとな…坂下」
そう言って微笑んだ屋島の表情は。今まで見たどんな笑顔よりも綺麗だった。
「…べつに。事実を言ったまでだ。…ほら、抱きしめてやっからそこどけって」
「…何言ってるのかな?はい、続きシようねー」
いつものように爽やかに、だけどどこか違う屋島は、起き上がろうとする俺を簡単に征圧する。
「なっ!?ちょ、待て、おっ俺が下…?!」
「坂下、好きだよ、だから俺、坂下に触れたい…」
「……っ!」
あんまりにも、こいつが愛おしそうに言うもんだから。
「あぁもう、わかったよ…。やっ、優しくしろよ…!」
まぁいっか、と思ってしまった。
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